気まぐれコラム

英語の勉強法 その1

この話を語るにあたり、そもそも自分はどういう経緯で英語に触れてきたか、取り組んできたかを考えてみた。その中には自身の英語力に直接的に影響したもの、間接的なもの、ほとんど意味を成さなかったもの、意味を成したものであっても効率が良かったもの悪かったもの、がある。もちろん、どれがいいかは個人にもよると思う。

英語との最初の本格的な出会いは、小学校4年生の頃か、兄の買ってきたサイモン&ガーファンクル(S&G)というイギリスのデュオのLPレコードであった。Like a Bridge Over Troubled Water, Boxer, Mrs.Robinsonなど、文字通りレコードが擦り切れるほど聞いた。

それと前後するがマーク・レスター主演の「小さな恋のメロディ」という映画。ほぼ同年代の少年少女にまつわる話なので、内容に惹かれたのは勿論だが、その主題歌であるMelody Fair という歌の旋律が印象的だった。

曲調もなんとなくS&Gと似てるところもあって、どんな内容なんだろうな、と子供ながらに思ったりした。当時は歌詞なんてレコードを買うことで手に入れるものだが、タイトルさえわからない。録画でエンディングロールを見直すなんて時代でも全くない。

 

(実際、この歌詞の意味を本当に理解したのは、それから20年も経った後だった)

それから1年ほど経って、兄が得意満面な顔つきで、QueenⅡのアルバムを持ってきた。「淳、これ聴いてみろ」である。LPレコードは半面が白、半面が黒となっており、歌詞は付属の紙に書いてあるのではなく、そのレコードジャケットそのものに印刷されていた。英語の意味は当たり前だが全くわからない。戸惑ってる私の前で最初にかけた曲が、Black sideの一曲目「Ogre Battle」。壮絶なロックである。歌詞はわからねど、何かしら時代も場所も遠い世界、魑魅魍魎が跋扈するような幻想的で想像上の世界、そういったものが全身を襲った。その曲に続く「The Fairy Feller's Master-Stroke」「March of the Black Queen」然りである。

世の中で主流に使われていると言われる英語という言語。この2つの正反対とも言える性格と特徴の曲調。ここから僕の「英語」への扉は開かれたのである。